■ あなたは「奪うタイプ」?それとも「与えるタイプ」?
人間関係を見ていると、
同じように努力しているのに“人に応援される人”と“人が離れていく人”がいます。
その違いを生むのが――
心理学で言う「テイカー(Taker)」と「ギヴァー(Giver)」の考え方です。
この概念を提唱したのは、アメリカの組織心理学者アダム・グラント。
彼は著書『GIVE & TAKE』の中で、
人の行動を3つのタイプに分類しました。
- テイカー(Taker) … 自分の利益を最優先にする人
- ギヴァー(Giver) … 他人を思いやり、与えることを大切にする人
- マッチャー(Matcher) … 与える・もらうのバランスを取る人
一見すると、テイカーが得をしてギヴァーが損をするように思えます。
しかし、長い目で見ると――
最も成功するのはギヴァーであることが研究で示されています。
■ テイカーの特徴 ― いつも“自分ファースト”な人たち
テイカーは、自分がどれだけ得するかを中心に考えるタイプ。
表面上は社交的で魅力的に見えることも多いですが、
本質は「自分のために人を利用する」思考です。
こんな人、あなたの周りにもいませんか?
- 人の話を聞かず、自分の話ばかりする
- 見返りを求めて親切にする
- 手柄は自分のもの、失敗は他人のせい
- 損をする行動を極端に嫌う
短期的には成功しやすいタイプですが、
信頼を失うと一気に孤立します。
なぜなら、“奪われた”人は二度と協力してくれないからです。
■ ギヴァーの特徴 ― 人を支えながら信頼を積み上げる人
ギヴァーは、相手の立場を考え、自然に「何かを与える」人。
それはお金や物ではなく、時間・知識・励まし・親切心など、
人を元気にする小さな“ギフト”を惜しみません。
ギヴァーの行動例:
- 「自分にできることは何か?」と考えて動く
- 損得よりも信頼を大切にする
- 人の成功を心から喜べる
- 感謝を自然に伝える
ただし、ギヴァーにも注意点があります。
相手を思うあまり、自分を犠牲にしてしまうタイプは疲れやすく、損をしがち。
本当に成功するのは、
「自分も大切にしながら与えられる“健全なギヴァー”」です。
■ マッチャー ― 損得のバランスを取る現実的タイプ
マッチャーは、「してもらったら返す」「貸し借りは平等に」という考え方。
社会の中では非常に多いタイプです。
マッチャーは公平さを重んじるため、人間関係で大きくトラブルになることは少ないですが、
“相手の出方次第”で態度を変える傾向もあります。
つまり、相手がテイカーだと利用され、ギヴァーだと恩恵を受ける。
このため、マッチャーの周囲にどんな人が多いかで、
人生の質が大きく変わります。
■ 結局、誰が一番うまくいくのか?
アダム・グラントの研究によると、
成功者の中にはギヴァーとテイカーの両方がいます。
けれども、最も長期的に信頼と成果を手にするのは――
「人に与えるギヴァー」。
なぜなら、人は「自分を大切にしてくれる人」に自然と力を貸したくなるから。
ギヴァーは最初こそ回り道に見えても、
時間をかけて“信頼という最大の資産”を築くのです。
■ テイカーに疲れたときの対処法
現実問題として、すべての人がギヴァーではありません。
中には、あなたの優しさにつけ込むテイカーもいます。
そんなときは、
1️⃣ 相手の要求にすぐ応えない
2️⃣ できること・できないことを明確にする
3️⃣ 「あなたのためにできる範囲」で線を引く
ギヴァーが疲れてしまうのは、“与えすぎ”が原因。
優しさに“境界線”を持つことが、長く人に与え続ける秘訣です。
■ まとめ:本当の豊かさは「与える側」にある
テイカーは“奪うことで一時的に満たされる”人。
ギヴァーは“与えることで心が満たされる”人。
どちらが最終的に幸せになるか――
それはもう、明らかです。
「誰かのために動ける人」は、
最終的に周りから信頼され、自然と助けられる側になります。
損得ではなく、“人とのつながり”を育てる。
それが、ギヴァーとして生きるということです。

