安心は「心の問題」だと思われがちですが、実際には体の状態と深く結びついています。
むしろ、体が落ち着いていないと、心だけで安心しようとするのはかなり難しいと言えるでしょう。
不安は「考え」より先に体に現れる
不安になるとき、私たちは「考えすぎているから不安になる」と思いがちです。
しかし多くの場合、順番は逆です。
呼吸が浅くなる
胃のあたりが重くなる
肩や首がこわばる
こうした体の変化が先に起こり、その違和感を脳が「不安」として解釈します。
つまり、体が緊張した状態にあると、特別な理由がなくても心は不安を探し始めてしまうのです。
疲れていると「安心センサー」が鈍る
睡眠不足や慢性的な疲労が続くと、人は安心を感じにくくなります。
これは気合や性格の問題ではありません。
疲れている体は、
「今は余裕がない」
「何かあったら対処できない」
という信号を常に出しています。
その結果、脳は安全であるはずの状況でも警戒を解かず、
小さな刺激に対しても過敏に反応するようになります。
疲れているときほど、
・些細な言葉に傷つく
・先のことが不安になる
・悪い想像が止まらない
こうした状態に陥りやすいのは、体が安心を感じる余力を失っているからです。
呼吸・腸・血流が安心感を左右する
体の中でも、安心感と特に関係が深いのが以下の要素です。
まず呼吸。
浅く速い呼吸は、体を「緊急モード」に切り替えます。
逆に、ゆっくりとした深い呼吸は、「今は安全だ」というメッセージを全身に伝えます。
次に腸。
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、精神状態に大きく影響します。
腸内環境が乱れていると、理由のない不安や落ち着かなさを感じやすくなります。
そして血流。
体が冷えていたり、筋肉がこわばって血流が悪くなっていると、体は無意識に緊張を続けます。
これらはすべて、
安心できるかどうかを体が判断する材料です。
「安心しよう」とするより、体を整える
安心できないとき、多くの人は心に働きかけようとします。
「考えすぎないようにしよう」
「前向きにならなきゃ」
もちろん、それが助けになる場面もあります。
ただ、体が限界に近いときは、考え方を変えるよりも先に、体を休ませる・緩めることが必要です。
・しっかり眠る
・温かいものを飲む
・深呼吸をする
・軽く体を動かす
こうした小さなケアが、結果的に心の安心につながっていきます。
安心とは、頑張って作るものではありません。
体が「もう大丈夫」と感じたとき、自然に生まれる感覚なのです。

