“生きる力”というのは、誰かに励まされて急に湧いてくるものではありません。
むしろ、静かな時間の中で、少しずつ自分の中に戻ってくるものです。
落ち込んでいるときほど、私たちは何かを「しなければ」と焦ってしまいます。
元気を出さなきゃ、前を向かなきゃ、頑張らなきゃ――。
けれど、その“頑張らなきゃ”がいちばん心を疲れさせてしまうこともあるんです。
人の心は、静けさの中で癒えていきます。
たとえば、やわらかな陽ざしの下で散歩をしてみる。
好きな音楽を聴きながら、ただぼんやりと空を見上げてみる。
誰にも気を使わず、何も考えずにお茶を飲む。
そんな時間の中で、少しずつ呼吸が深くなり、
心が「大丈夫」とつぶやく瞬間が訪れます。
何もしていないように見えても、
そういう静かな時間こそが“回復の時間”なのです。
体の傷が自然に治っていくように、
心もまた、何もしなくてもちゃんと自分で元気を取り戻していきます。
もし今、気力が湧かなくても大丈夫です。
焦る必要はありません。
“生きる力”は、あなたの中にちゃんとあります。
少し眠っているだけで、消えたわけではないのです。
どうか、自分をせかさず、
小さな安心や心地よさを見つけることから始めてください。
その一瞬一瞬が、あなたをもう一度、生きる方向へと導いてくれます。

