パワハラを受けていると、
「どうしてあの人はあんな言い方をするの?」
「自分が悪いのかな…」
と、自分を責めてしまうことがあります。
でも、パワハラの原因は“あなたのせいではありません”。
加害者の心の中にある“ゆがみ”が、環境の中で増幅し、問題として表れていることがほとんどです。
ここでは、パワハラ加害者の心理をできるだけ客観的に、しかし“被害者を責めない視点”で整理していきます。
力を誤解している人——「強さ=支配」と思い込んでいる
パワハラ加害者の多くは、自分の立場や役職を「人を支配する権利」だと勘違いしています。
本来、役職は「チームを導くための責任」です。
ですが、加害者はそれを“偉さの証明”として使ってしまう。
背景にはこんな心理が潜んでいます:
- 自分の評価に不安がある
- 支配すれば自分が優位になれると信じている
- マウントを取らないと自分を保てない
強がって見えても、実は自分への自信が脆いことが多いのです。
ストレスのはけ口を部下に向ける人——“弱いところに流れる”心理
家庭、上司、業績プレッシャー…
加害者自身がストレスを抱えていると、そのエネルギーは「安全に反撃されない相手」に向かいやすくなります。
つまり、
“権力差のある相手に向けてストレスを発散する”
という、非常に未熟な心の動きが起きるのです。
もちろん正当化できるものではありません。
ただ、これを知っておくと、
「自分が悪いんじゃない」
と冷静に距離を取る判断ができるようになります。
自分のやり方が唯一正しいと思い込む人——“視野の狭さ”の問題
パワハラ加害者は「違う意見」を受け入れられない傾向があります。
- 「自分のやり方がベストだ」
- 「部下がミスするのは努力不足だ」
- 「言われた通りに動け」
この思考の根底にあるのは、
“多様性を理解できない視野の狭さ” です。
視野が狭いと、自分の常識を押しつけることで相手を追い込んでしまいます。
感情コントロールができない人——“大人として未発達”な側面
怒りをそのままぶつけるタイプの加害者は、
感情を調整する力(セルフコントロール)が未熟です。
- 怒り=瞬発的に出る
- 相手の気持ちを想像する余裕がない
- 冷静に言葉を選べない
これは「大人としての成長不足」であり、
役職に就いているからといって精神年齢が高いとは限らないのです。
あなたが悪いのではなく、
相手が自分の感情を扱えないだけです。
組織文化に染まった人——“これが普通”という思い込み
会社全体がパワハラ体質の場合、
加害者本人は「自分は普通のことをしている」と思い込んでいます。
- 上司も部下に怒鳴っていた
- 厳しくするのが正しいと教えられた
- 叱ることが教育だと思っている
環境がゆがむと、人もゆがみます。
その中で「正しい振る舞い」が歪んでいき、
気づかないうちに部下を傷つける加害者が生まれます。
自分に矛先が向くのを恐れている人——“防衛”としての攻撃
意外に多いのがこのタイプです。
自分が責められたくない
→ 先に誰かを強く叱る
→ 自分は「指導している側」に回る
これを無意識でやっている人もいます。
攻撃は、しばしば“自分を守るための最も幼稚な手段”として使われます。
パワハラ加害者の心理を知ることは、あなたを守る力になる
加害者の心理を知っておく目的は、
相手を理解してあげるためではありません。
あなた自身を守るためです。
- 「この人はこういうタイプだから距離を置こう」
- 「環境の問題なんだ。自分が悪いわけじゃない」
- 「冷静に証拠を集めよう」
こうした判断ができるようになります。
あなたの心を守るために、
相手の心の構造を“知識として”知っておく。
それは、被害から抜け出すための大きな一歩です。

